遠山の金さんでは、ごく稀にお白洲が無い話もありますが、ほぼ毎回、お白洲で悪人が裁かれます。
このお裁きが下った後の悪人の行動について分析してみました。
お裁き後の悪人の態度を分類する次のようになります。
お裁きを受け入れる
観念型
「仰せのとおりでございます。」などと言い訳もせずに罪を認める清々しいタイプ。
言い訳をして罪を逃れようとする悪党が多い中、かなり珍しいです。
第102話「狼と呼ばれた女」(1972.6.18放送)
「仰せのとおりでございます。この上は一日も早く、ご授刑をお願い申し上げます。」
「早ぇとこあの世逝って、定八たちにに詫びを言いてぇんで。」と死んだ仲間を思います。
「私めも同様でございます。」
金さんからも「良い覚悟じゃ。」と言われる悪党です。
第27話「狼が狙った女」(1971.1.10放送)
お奉行の金さんに何を言われても「へへー。」とのみ言って、深々と頭を下げます。
平に平にご容赦を状態で、あまり格好良くはありませんが、素直なタイプです。
お裁きを受けいれないタイプ
暴動型
刀を振りかざしてお奉行に襲いかかるも、金さんに殴られたり、蹴られたりしてお白洲に突き落とされます。
お侍に多いが、ごく稀に同心の刀を奪ってお奉行に襲いかかる悪党もいます。
第23話「仁王と呼ばれた男」(1970.12.13放送)
第29話「やくざに泣く女」(1971.1.24放送)
また、お白洲の砂をお奉行に投げつけ、暴れることも。
第42話「追いつめられた男」(1971.4.25放送)
名悪役の川合伸旺さんも砂を投げています。
しかし暴れて抵抗するも、あっさり金さんに投げ飛ばされてしまいます。
第31話「よみがえらせた女」(1971.2.7放送)
お役人を振り切りお奉行に駆け寄り、金さんの首を絞めています。
ちなみに、全169話中、お白洲で金さんの首を絞めた悪人は彼だけです。
逃亡型
お奉行が桜吹雪を見せ、正体を明かすと逃げ出すが、取り押さえられます。
往生際の悪いタイプ。
第139話「悪夢に追われた男」(1973.3.4放送)
不貞腐れ型
暴れるなどの反抗はしないが、明らかに不服でお奉行を睨むなどして役人に連れていかれます。
第90話「涙を見せなかった女」(1972.3.26放送)
泣き喚き型
打ち首を言い渡され、泣き喚きます。
「嫌だぁ、死にたくない!」などと言いながら泣き喚く姿はかなり格好悪いです。
第45話「奉行に挑んだ女」(1971.5.16放送)
津川雅彦さん、完全犯罪を企てるも失敗。
泣いてます。恋仲の女性にも呆れられています。
仲間割れ型
悪人同士で仲間割れする場合も。
部下に罪を擦り付け、保身を図る上役。それに激昂した部下はお白洲で刀を抜き…
見苦しい最後です。
第102話「狼と呼ばれた女」(1972.6.18放送)
田口計さんが上司相手に暴れまくっています。