第53話「仕掛花火に泣く女」(1971.7.11放送)
芝居小屋の奈落で悪人と立ち回りを演じる金さん。
しかし、火の回りが早く…
火事に巻き込まれて金さんが亡くなったと皆が悲しみます。
金さんの位牌には「いつがいのとし 五月二十七日没」とあります。
その後の場面は両国の川開きの日
無事、火事から逃げ出した金さんが、花火見物で大勢の人がいる橋に爆薬を仕掛けようとする犯人を追います。
さて、ここまでで、おかしな映像があるのですが、どこがおかしいかお分かりですか?
実は金さんの着ている着物がおかしいのです。
江戸時代の衣替えはこのようになっていました。
・旧暦の4月1日~5月4日:裏地のついた袷
・旧暦の5月5日~8月末:裏地のない単衣
・旧暦の9月1日~9月8日:裏地のついた袷
・旧暦の9月9日~3月末:綿入り
そして両国の川開きは旧暦5月28日です。
金さんの位牌は日にちの整合性が取れています。
ところが、金さんが着ている着物は袷。
川開きの3週間は前から単衣を着ているはずです。
他の夏の話のときは衣装はちゃんと単衣を着ているのですが、今回は違っていました。設定ミスでしょうか。