風待草の研究日記

中村梅之助主演『遠山の金さん捕物帳』を研究中!

お奉行様のメイク

遠山の金さん捕物帳は1970年から1973年に放送されましたが、ちょうど同じ時期の1971年に大忠臣蔵が放送され、中村梅之助さんも出演しています。

そこで、中村梅之助さんのメイク、特に役柄の違いにおけるメイクの違いについて注目してみました。
表情の違いがありますが、比較のために同じアングルのものを選びました。


大忠臣蔵
第37話「天野屋利兵衛は男でござる」(1971.9.14放送)
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大坂東町奉行 本多和泉守


遠山の金さん捕物帳
第41話「それを見た女」(1971.4.18放送)
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江戸北町奉行 遠山左衛門尉景元


大忠臣蔵では無骨な武士の役柄に合わせ、眼光鋭い印象のメイクです。
一方、遠山の金さん捕物帳では、柔和な親しみやすい印象です。


目元を拡大してみましょう。

大忠臣蔵
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遠山の金さん捕物
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大忠臣蔵では、目付きが鋭くなるよう、かつらを着ける際に目尻を引っ張り上げています。
アイシャドーはこげ茶色で、アイラインはくっきりと引いており、眉も少々、粗めな印象となるよう描いています。

遠山の金さん捕物帳では、目尻を引っ張り上げることはせず、目尻にぼかした黒のアイラインを上向きに引き、凛々しさを出しています。
眉は濃くしっかりと描き、アイシャドーは薄い茶色で、わずかにピンク色が入っています。

表情の違いはあるものの、随分と印象が違いますね。
「化粧」の文字通り、化けてますね。
メイクさん、流石です!

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